能川製 象嵌 水辺白鷺図花瓶

能川製 象嵌水辺白鷺図花瓶

能川(のがわ)製 象嵌 水辺白鷺(しろさぎ)図花瓶でございます。
能川商会は明治11年(1878年)、実業家・政治家である能川登(のがわのぼる)氏によって銅器製造販売・貿易会社として京都に設立されました。
能川商会では腕の良い工人に作品を製作させ、1893年シカゴ万国博覧会、1900年パリ万国博覧会、1904年セントルイス万国博覧会、1915年サンフランシスコ万国博覧会、1925年パリ万国博覧会、1933年シカゴ万国博覧会への出品をしています。

本作は縁起が良いとされている白鷺をメインモチーフとした作品になります。
阿吽の呼吸(一羽は口を開け、一羽は口を閉じた様子)から、おそらくつがいの白鷺と考えられます。
白鷺が栄えるように芦が生える水辺の様子を赤銅などの色金象嵌と彫りで美しく描かれています。
また、花瓶の空白を活かし、遠近感を出しながら羽ばたく白鷺を一羽描いています。

<サイズ> 
径13.2cm、高さ 25.5cm