鈴木美彦 月に蝙蝠図箱(共箱有)

鈴木美彦(すずき よしひこ)月に蝙蝠(こうもり)図箱です。
鈴木美彦は明治17(1884)年から昭和44(1969)年と明治から昭和にかけて活躍した金工師です。
二百年間代々彫金の家系、鈴木源辰の子で、東京生まれ、本名は義彦、実兄に鈴木源助がいます。
二代海野美盛に師事し、師の名前から一字もらい美彦としました。号は東台子。
東京美術学校では海野勝眠に師事し、明治36(1903)年に東京美術学校彫金科卒業しました。
高い金工技術を持ち、大正4(1915)年の大礼の際の内務省より献上の「太刀拵(たちこしらえ)」の彫金を担当するなど皇室献上品制作にも携わりました。
本品は木製の2つの引き出し造の箱で天板に銅板をはめ込んであります。
引き出しは前後両方から引き出せるつくりになっています。
銅板には、蝙蝠を彫刻で三日月部分は象嵌を施してあり、美彦刻と刻まれています。
保存箱は共箱で「東台子、美彦刻」とサインがされています。
<サイズ>
20.8cm×12.2cm
高さ 7.3cm



