香川勝廣 純銀 片切彫 波濤鶴図花瓶

香川勝廣(かがわかつひろ)  純銀 片切彫(かたぎりぼり)  波濤(はとう)鶴図花瓶でございます。

香川勝廣は明治時代に皇室による日本美術工芸の保護と美術工芸品の制作の奨励を目的に定められた帝室技芸員(ていしつぎげいいん)制度により任命された名工のひとりです。
師である加納夏雄直伝の片切彫を得意としました。

片切彫は単に図柄が線状に表されていれば良いというものではなく、やり直しができない技で金槌(かなづち)の打力の強弱で鏨(たがね)運び美しく彫り勧めていくものです。
そして、筆の如くに平面に丸みや肉付きを感じさせる事が技術の良し悪しを決定します。

本作品にはつがいは生涯解消されないとする吉祥のペアの鶴、波濤の海を渡る鶴を片切彫で施されています。
名工 香川勝廣の技がひかる美しい作品です。
底面には「純銀」「天賞堂」の刻印があります。

<サイズ> 径10.3㎝  高さ21cm