宮尾栄助(みやお えいすけ) 鬼 香炉

宮尾栄助 鬼 香炉(こうろ)でございます。

宮尾栄助(詳細は不明)は明治時代に主に銅像作品を制作した工房の代表です。
宮尾作品は海外に輸出することを目的に制作されたためか、
外国人が持つ日本のイメージの代表とも言える武士などを題材にしたものが多く、
金・銀・赤銅などで誇張した立体作品が特徴で多くは輸出されていますので、
国内には数少ない作品になります。

本品は日本伝記等に登場する化け物である鬼の作品です。
鬼が持ち上げている三足の壷の部分は香炉になっております。
壷(香炉)の全面には龍、壷の三足には鬼の顔が施されています。
蓋のつまみになる部分が一匹の猿になっています。

鬼の両足には獣の顔が見え、狩りで仕留めたと思われる獣の毛皮を着ている様が分かります。
鬼は壷の上に猿が乗っているのに気づいており、「あとで捕まえて食ってやろう」と思っているのか
上目使いでニヤリとしています。
ユーモラスな雰囲気ながら鬼の怖さや力強さを彷彿とさせるデザインです。

<サイズ> 横11.5㎝ 奥行9.6㎝ 高さ24.2cm